増圧ポンプとは、マンションやビルで採用されている給水方式「増圧直結給水方式」のポンプを指します。
水道本管からの水を、適正な水圧で各戸に送る設備です。
貯水槽水道方式の受水槽と比べるとサイズがコンパクトで、比較的設置場所が少なくて済むのが特徴です。
小さいとは言え、その中はポンプ本体(1号機、2号機)や圧力タンク、逆流防止器や制御盤といった様々な部品が組み合わさって機能しており、各部品のトラブルは急な断水トラブル等の原因となります。
その為、安定した給水環境を継続するには定期的な点検が必要です。
上記の通り、増圧ポンプは様々な部品が組み合わさって機能しています。
そのほとんどが消耗品である為、定期的な点検を実施しないと急なトラブル発生の原因となります。
また、増圧ポンプの点検は東京都の給水条例により「年1回以上の点検実施」が管理者様の義務となっております。東京都以外の都道府県であっても点検実施の指導がされています。
下記の項目を点検・測定します。
ユニット周辺 | 点検が容易で衛生的な場所であるか | |
運転機能 | 電源電圧 | 定格電圧の±5%以内であるか |
運転電流値 | 定格電流値内であるか | |
運転圧力値 | 起動圧力が設定値と比べ差がないか | |
自動交互運転 | 正常に交互運転を行うか | |
故障時代替運転 | 漏電遮断トリップ時、吐出圧力低下時に代替運転を行うか | |
警報発報 | トラブル時に警報を発報するか | |
制御盤表示 | 正常に表示されるか | |
ポンプ本体 | 運転音 | 異音はないか |
メカニカルシール | 本体からの水漏れはないか | |
絶縁抵抗値 | 1MΩ以上であるか | |
圧力タンク | 封入圧力 | 封入圧力を測定し、必要に応じて加圧作業 |
ダイアフラム | 破損がないか | |
逆流防止器 | 第1逆止弁 | 異常がないか |
第2逆止弁 | 異常がないか | |
第3逆止弁 | 異常がないか | |
逃がし弁 | 排水時の値が14Kpa以上であるか | |
制御盤 | 本体 | 埃、塵等の付着がないか |
その他周辺機器 | 圧力計 | 正常に表示するか |
ストレーナー | フランジ部、ねじ込み部、フレキシブル管 | |
清掃 | ストレーナーの分解及び清掃 |
増圧ポンプの点検作業は、多くの場合1~2時間です。
点検中に大きな作業音は発生しませんが、断水を伴います。
ポンプの劣化、故障により異音が発生!
本体の漏電によりポンプが停止し断水が発生!
メカニカルシール劣化により漏水が発生!
急なトラブルは解決までに時間を要し、利用者様のご負担も心配です。
これらのトラブルはどれも定期的な点検と計画的な部品交換を実施していれば防ぐ事が可能ですので、増圧ポンプの定期点検は物件を管理していく上でとても重要な作業です。
弊社では東京都、埼玉県、宇都宮市や関東圏内を中心に増圧ポンプの点検に対応しております。
点検費用やご不明点等、お気軽にお問い合わせ下さい。